2023フィルムログ
例によってTVアニメ等も含め鑑賞した映像作品をなるべく全て書き出します。2023年。
1月
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女(続き)
全員がよかれと思って取った行動が全て裏目に・・・進めば二つ、じゃあないんだよ - ガールズアンドパンツァー
最初は何だこれ???だったが、後半の戦闘はたしかに面白かった。 - ぼっち・ざ・ろっく!
傑作ではないですか。ぼっちちゃんの陰キャ芸がぶっ飛んでいて面白かったのと、ぼっちちゃんが勇気を出してとった行動がちゃんと報われて、彼女の世界が少しずつ広がっていく様が熱かった。まさかきらら系でこんなに胸が熱くなるなんて思っていなかった。名作青春アニメ「宇宙よりも遠い場所」にも似た観後感 - RRR (IMAX再上映)
やっぱり映画館で観たいよな~ということで再上映に乗っかった。ガチ勢しかいなくて面白かった。 - ODD TAXI
面白かった…まさかあの表現がそういう意味だったとは。ネタバレを避けようとすると何も言えない。
2月
- ナイブス・アウト/ グラスオニオン
面白かった。玉ねぎのごとく多層的なストーリーも面白かったが、ブノワ・ブランがあくまで主役(ヘレン)のサポート役に徹しているのが好きだな。名探偵に知恵・戦略は借りるけど、クソ野郎を最終的にボコすのはあくまでヘレンの勇気なのである。前作でもブランが「あなた(主役(移民女性))の善良さが犯人を出し抜いたんだ」って明言していたので、弱い立場の女性が勇気や正義感で金持ちに打ち勝つストーリーに意識的にしているのだと思う。素敵。 - The FIRST SLAM DUNK
- アントマン・アンド・ザ・ワスプ
- BLUE GIANT
泣いた。王道の青春ストーリー、ジャズの熱く激しいところが好きなんだ、とダイが語る通りの演奏・映像表現にどんどん引き込まれました。すごいもんを観た。スラダンを見た後だとCGが物足りなく感じてしまうけどご愛嬌ね。 - アントマン
- ロストシティ
超豪華キャストにこれをやらせるという面白さがあった。
3月
- エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
最近マルチバースもの増えてきたけれど、エブエブはバースジャンプの設定が面白くて前半は特に笑いながら観てしまった。マルチバース、カンフー、クィア、アジア系女優の躍進、とあまりに令和な作品。後半正直よくわからんかったが雰囲気で楽しめた。(褒めてる) - TAXI DRIVER
スコセッシ作品に向いていないかもしれない。主人公のやることなすことハテナだらけであった。(特にデートのところ)沈黙(サイレンス)は結構好きだったんだけどな。 - リコリコ 2周目
- 進撃の巨人 Final season 完結編 全編
タイトルの付け方下手か。絶望そして絶望…。船や飛行機、科学の力で超自然的な地ならしに対抗するのがなんかいい。実はユミルの民とか始祖がどうこうみたいな設定の部分あんまりわかっていない。でも面白い。
4月
- ジョン・ウィック
- ジョン・ウィック2
キアヌTUEEEEEE系。裏社会と無関係な人から見たら妻と車と家まで亡くした職業不明のおじさんなんだなと思うとなかなかの哀愁。裏社会の雰囲気とアクションがかっこよくてストーリーはそこまでひねりがないので頭空っぽで見れてよい。 - プリンセス・プリンシパル Crown Handler 3
プリプリは本当にストレートに面白いな。スチームパンク・スパイアクション・シスターフッド・ほどよいファンタジーと政治的駆け引きのバランス…王道面白要素がこれでもかと詰まってて好きしかない。今回はアクション要素が薄めだったけど全く退屈しなかった。ほんとよくできたシリーズ。 - 名探偵コナン 黒鉄の魚影
「灰原哀」を完璧に描いてくれた。大傑作。コナンゆるファン歴21年目にして初めて泣いてしまった。原作も全然追ってなかったけど舞い戻りそう。やばい。絶対幸せになれ灰原。 - 水星の魔女 season2
絶対に幸せになれスレミオ。(完結後追記)結婚おめでとうスレミオ - プリンセス・プリンシパル Crown Handler 1(見直し)
- プリンセス・プリンシパル Crown Handler 2(見直し)
5月
- アクロイド殺し('99年 デビットスーシェ版)
これ絶対小説で読んだ方が面白いだろ? - ジョン・ウィック3 パラベラム
よくもまあこんなに暴力シチュエーションを思いつくもんだと舌を巻く。馬だと…。ハリウッドにありがちなトンチキ日本描写が気になるが、4はわれらがリナサワヤマが出るということで改善に期待。日本人設定(???)ゼロのアクションはめっちゃかっこよかった - TAR
難解!見ている間は正直意図が分からず退屈さも感じたが、観終わった後にひょっとしてこういうことだったのか…?と見えてくるものがたくさんあって深みがあった。ケイト様の圧巻の演技たるや。印象深かったのは「音」の不快さ。嫌というか厭というか、リディアが追いつめられる様をよく表現していてすごい。 - ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー1(見直し)
- ロキ(見直し)
- ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3
- アントマン クアントマニア
6月
- 007 カジノロワイヤル
相変わらずの頭おかしいアクションシーン(クレーン・建設現場の空中戦)最高 - リトルマーメイド(アニメ版)(見直し)
- リトルマーメイド(実写版・吹替)
洋画は当然?字幕派だがディズニー作品に関してはわりとキャスティングを信頼しているので吹替で初見。映像にも集中したいし。結果、豊原江里香さんの歌声が素晴らしすぎた。エリックとアリエルがひかれあう過程がしっかり描かれていてよかったな。ラストのアリエルとトリトンのやりとりも大塚明夫氏のイイ声・演技のせいか泣けてしまったね。ハリーベイリーの歌声も気になるので字幕版も見たい。 - スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース (字幕版)
- スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース (吹替版)
ずるいくらいの傑作!!あの絵を実現させるためのマルチバース設定といいアクションの映像表現といいグウェンの父との確執といいマイルス・グウェンのエモな対話シーンといい…ジュブナイルものとしての良さ、ヒーローものとしての良さ、詰め込まれすぎていた。吹替版については悠木碧の演技が、繊細なグウェンの揺らぎを見事に表現していて本当に天才だった。
7月
今月はひたすらSF小説(三体)を読むことに没頭していたので全然映画を見ていなかった。
君の名前で僕を呼んで(2回目)
数年前に一度鑑賞したときにはなかった「このときにはもう好きだったのか…」という感慨を持って観れるのがよい。ティモシー・シャラメはこの作品で演技を激賞されたらしいけどさもありなん。そして、主人公家族がイタリアで過ごす夏が楽しそうすぎてうらやましすぎてその上シャラメはこんな大恋愛をした才能豊かなリア充で、それに引き換え自分の人生って…と思ってしまうなどした(余談)君たちはどう生きるか
難しかった…考察云々は詳しい人にお任せするけど、生と死のメタファーがこれでもかと詰め込まれていて、夏子さんの下での生まれ直し(≠生まれ変わり)をテーマにしているように感じた。私小説っぽかった。
8月
- カールおじさんと空飛ぶ家
序盤からもう泣ける。良… - ビアンカの大冒険 ゴールデンイーグルを救え
子供の頃、親にリトルマーメイドや101匹わんちゃんのVHSを買ってもらったのだが、その中に予告編が入っていたこの作品。その予告編のことを最近ふと思い出して、ゴールデンイーグルとやらと少年が飛ぶシーンの壮大さを味わいたくなりディズニープラスで観てみた。(こういうのができるのがD+のいいところ)
やはり例のシーンは文句なしに美しかったし、マラフーテはもちろん虫や動物の動きが素晴らしすぎる。それをさらに上回っていたのが密猟野郎のアニメーションの良さ(笑) 密猟野郎はアニメーターにはだいぶ愛されていたのでは…笑 勝利を確信して小躍りしているシーンのヌルヌルさに笑ってしまった。 - RRR (3回目)
定期的に摂取したくなる作品。複数回見ているとだんだんキャラへの愛着が湧いてきてしまっていけない。 - 響け!ユーフォニウム アンサンブルコンテスト
吹奏楽コンクールに絡むメインの話からは少し逸れた、穏やかな小品という雰囲気。久美子の部長としての成長が見えてよかった。黄前部長、麗奈や奏に比べると尖った部分・つよめな部分がなくて、本人もたまにそれを気にしていそうなんだけど「尖ってる組」にはできないことをしっかり意識的にやっていてえらい…。高校生でそれができるのほんとえらい。
あと久美子・麗奈の付き合いたてカップルのようないちゃつきにキュンキュン()した。女子中高生同士ってああいうのあるよねわかる。
けいおん!も然りなんだけど女子高生のちょっとしたおふざけ等高校生活描写の解像度が異常に高くて感心する。女性スタッフがいるからか、取材の賜物か。 - ミッション・インポッシブル デッドレコニング pt.1
特別MIファンってほどではないけど、予告編で見たバイク崖ジャンプのシーンに惹かれたので、あとトップガンでトム・クルーズかっこいいなと思ったのでIMAXを見てきた。
ローマでのフィアット500でのカーチェイス、スリルと爆笑が両立していて最高。スパイ映画のヒロイン(?)が車の運転ド下手だとこんな面白いのか。グレースは凄腕犯罪者が集まる中でかなり人間味が出てていいキャラ。 - ノートルダムの鐘
劇団四季版を観てきたのでこちらも再鑑賞。四季版フロローは聖なるものと自分の欲望の間で葛藤し、そこに打ち勝てなかった弱さをエスメラルダに転嫁してしまうという、悪さというより弱さを抱えている印象(異論は認める)だった。映画版フロローはもう少しわかりやすく「悪」って感じか。 - マイ・エレメント(吹替)
よかった。水が町を流れていくシーン、社会的に恵まれていない階層の人々が水の被害を受けるのはポンジュノ監督の「パラサイト」にも似ていて結構リアルだったな。
9月
- Red, White, and Royal blue
- ジョン・ウィック コンセクエンス
主役3名(真田広之とドニー・イェン)かっこよすぎ。階段のシーンすごすぎる。 - メイド・イン・アビス TVアニメ1期
- メイド・イン・アビス 深き魂の黎明
- メイド・イン・アビス 烈日の黄金郷
1期にてあまりに見事なTHE初見の悲鳴をあげてしまったので載せておきます。
↓
↓ 5分経過
↓
リコさんの腕~!
総合的な感想↓
未知への憧れを肯定する意外と前向きな話であった。ラピュタの痛くてエグい版…?
— ニスタ (@ricky_a_u) September 11, 2023
危険度のわりにかなりカジュアルに12歳の少女を送り出す街の人々、何か伏線とか裏があるのでは?って思ってずっと見ていたけど本当にただのクレイジージャーニー野郎なだけだった笑
10月
- シェイプ・オブ・ウォーター(2回目)
- (500)日のサマー
- ポカホンタス
Colors of Windでジョンスミスを含めたヨーロッパ世界の傲慢を諭すポカホンタス…これ今の時代にもう一度やってほしい。実写リメイクやりまくっていることだしぜひ。(でも真面目にこのテーマをやろうと思ったら賛否両論出てものすごく大変そう) - オデッセイ(The Martian)
原作小説に出てきたドリル壊しちゃった事件やローバーひっくり返る事件は描写されていないのね。ラストの回収シーンがよりドラマチックになっていた。面白かった。 - ターザン
ポカホンタス見た直後なのでなおさら強く思うけど大英帝国は本当にロクなことをしない。ターザンが洋服を着こんでお母さんと別れるシーンは泣けたなあ。アクションシーンすごい。ジェーンさんの行動力すごすぎ。
11月
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編 後編(=本当の最終話)
- ゴジラ -1.0
ワダツミ作戦、普通に面白かった。ゴジラにもいろいろタイプの作品あれど、私は本作やシンゴジラのような「人間vsゴジラ」系統が好きなようです。人間が考えだす奇策やそれを段階的に実行するときの団結・希望(・ときに絶望)がたまらなく熱い。とはいえこの作品は日本軍的自己犠牲マインドを礼賛しているように見えてそこがちょっと気になったかな。 - トレジャープラネット
ディズニーファンの中で隠れた傑作のように語られているのが気になって鑑賞。主人公がディズニー主人公には珍しい今時のちょっとスレた少年というのが新鮮。ファッションがかっこいい。そしてなんといってもシルバー。こんなにも欲望と情の間で揺れ動く人間味のあるヴィランがいるかよ。彼がこの作品の魅力の8割くらいを占めている。よかった。
12月
- WISH
音楽はめちゃくちゃいいし絵もきれいだし悪くはなかった…、けど、もう一捻りあっても良かった感。100周年というのにとらわれすぎたのか、アーシャ個人の中身にあまり踏み込めていないように感じた。字幕で見たらもう少し感想変わるかもしれない。 - 白雪姫
ウィッシュを観たらなんとなくクラシックディズニーが見たくなって鑑賞。何気に初。1937年にこの動きを表現していたことに何度でも驚いてしまう。「動かす」ということをやりたくて7人の小人が出てくるこの話を題材にしたのかな~ - ミラベルと魔法だらけの家(再見)
- CyberPunk エッジランナーズ
最終話後に1話のデイビッドを思い出すと彼には幸せになってほしかったと思ってしまう。ルーシーを守れたから幸せだったのかもしれないが…。かっこよすぎるOPに違わず映像やキャラデザがスタイリッシュでかっこよかった。あとルーシーがミオリネさんに似ていてかなり好き(笑) - ジョーカー
ヒットしたのも頷ける傑作。ホアキンフェニックスの表現力に引き込まれるし、終盤のソフィーの一言で、あれもこれも非現実だった?!と気づく構成の巧みさよ。どこまで現実なのか曖昧なのも面白いところ。 - 戦場のメリークリスマス(2回目)
- モアナと伝説の海(2回目)
- タイタニック
まとめ
だいたい60本くらい観てきて特に面白かったものを挙げてみます。 (あくまで自分が2023年に観たものなので旧作も含む。)
ストレートに面白くて万人にすすめられる部門
- プリンセス・プリンシパル Crown Handler 3
- BLUE GIANT
- The FIRST SLAM DUNK
- ODD TAXI
- ゴジラ -1.0
- トレジャープラネット
- 名探偵コナン 黒鉄の魚影
- ナイブス・アウト/ グラスオニオン
- ジョーカー
なおこれらを押さえてぶっちぎりで面白かったのはスパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース 。
アニメでしか表現できない絵画的な表現…という賛辞からはたいていアクションシーンが想起されそうなんですが、本作はグウェン父娘のすれ違いを描いた精神面での重要シーンでもそれが生かされていてよかった。水彩画風(?)になるんですよね。
シリーズの積み重ねがあるからこそ成り立つ諸々のシーン、それをさらに活かしたスパイダーバースという概念も最高。近年大量発生しているマルチバースもの(というかM○U)に若干食傷気味だったけど、後述のエブエブとスパイダーバースに関してはその概念の扱い方が天才的でした。
あと、まどマギ好きの個人的な思い入れを差し引いても吹替の悠木碧が本当に良かった。
難解で一部よくわからなかったけどなんかスゴかった部門
- エブエブ
- TAR
エブエブに関してはなんだかセカイ系…?とでもいえるのかもしれない。前半ではひたすら面白ぶっ飛んでいたマルチバースの設定が、自分の人生に向き合うためのギミックになっている点が巧みでした。ベーグルのくだりがよくわかってないので今から再見します
TAR、リディアが実在の人物なんじゃないかと感じさせるほど現実味のあるケイト様の演技がすごかった。
2023ステージログ
2023年いったステージ(舞台・コンサート問わず)まとめ。
2/19 キングダム 帝国劇場
高野洸ファンの友人につれていっていただいた。美弥るりか様・・・3/7 アナと雪の女王
4/23 宝塚月組 応天の門/DeepSea
祝・初レビュー鑑賞。しかもSS席。楽しすぎて楽しすぎた。あのふざけた布の量はいったい6/10 美女と野獣
比較的前方から見れた。表情がよく見えてルミエールやコグスワースがかわいい。6/24 アナと雪の女王
2周年記念7/1 クレイジー・フォー・ユー
ちょっとびっくりするくらい面白かった。アラジンのようなコメディ枠としてもっとヒットしてほしい7/4 クレイジー・フォー・ユー
おかわり8/1 ノートルダムの鐘
なんかフロロー一周まわって愛おしくなってきちゃった。私的には彼が主人公
— ニスタ (@ricky_a_u) August 1, 2023
10/19 ウィキッド
詳しくはこちら。 ursidae.hateblo.jp10/21 美女と野獣
会社の友人と。11/18 ライオンキング
年1で観るやつ。11/26 XG NEW DNA SHOWCASE
かっこよかった~ 映像でもっと見たい。現地組でしたが、ファン層が偏りすぎてなくてなんかよかったな。オタク層とライト層がどっちもいる感じが。12/2 アナと雪の女王
急遽付き合ってくれた友人と。12/8 ウィキッド
本日2回目だけど前回とちょっと解釈変わるところがあったなあ。
— ニスタ (@ricky_a_u) December 8, 2023
エルファバが生きていることをグリンダは知ることがあったのか?という疑問について、今回の真瀬さんの雰囲気を見てたら私的には「知ってる」ように感じた
- 12/23 ウィキッド
でした。中山さん初〜
— ニスタ (@ricky_a_u) December 23, 2023
飯野おさみってあの飯野おさみ?!という母の驚きに私が驚く。ジャニーズだった人なのね pic.twitter.com/8UM9ZorNnh
これにてステージ納め!
ウィキッドの年だったといって過言ではないでしょう。大阪遠征するか悩むなあ。初観劇だったCFYも今後リピ決定。
観劇や映画に重点を置くようになって以来ライブが激減してしまった。三浦大知のステージも今年は見に行かず。(曲は聴く)
年齢なのか何なのか、アーティスト個人への興味が昔に比べて薄れてきて、そのかわりメッセージ性や演出意図を読み取れる物語性の強いものに興味が移ってきた。
あと、今まで一緒にライブに行っていた友人たちの結婚や出産ラッシュによる影響もあるか。 学生の頃はあんなにライブ参戦が正義!推せるときに推せ!とか言っていたのに、自分の内側や外側の移り変わりを感じてちょっと切なくなる年末。
劇団四季2023年版ウィキッド初日(10月19日)
待ち望んでいた、ウィキッド再演に行ってきました。せっかくの初日だったので暑苦しめに感想を書いておこうと思います。
前日譚
私がウィキッドの話をするならば、まずは2007年に遡らなくてはなりません。
16年前のそのとき、私はまだ高校1年生でした・・・。
(何か始まった)
2007年、ミュージカルには縁遠い静岡の高校生だった私。母がうっすらミュージカル好きということもあり慣れぬ東京の景色に圧倒されながら汐留の「海」劇場につれていってもらいました。ライオンキングは小学生のとき見せてもらったことがあり、もちろん面白いと思ったのですが…。
ウィキッドの衝撃たるや。
まず、西の悪い魔女の前日譚というワクワクさせる設定。勧善懲悪のストーリーってつまんなくね?といっちょまえに捻くれていたティーンエイジャーにもドストライク。
「オズの魔法使い」とこう繋がるのかと唸らせる巧みなストーリー、 世界観に引き込む豪華な舞台装置、 そして何よりDefying Gravityですね。
ストーリー的にも重要な転換点であり、そこでエルファバが見せる決意の強さと歌唱のパワーが相まって、稲妻に打たれたような衝撃を受けたことを覚えています。(DGの感動を語るとき、「稲妻」「雷」という表現を毎回してしまうのだが本当にそのくらいビリビリとする衝撃だった) 歌を聴いて涙するということを生まれて初めて経験しました。私にとってウィキッドが、「(ミュージカルに限らず)舞台芸術に圧倒される」という原体験になったのです。
当時はキャストの名前をチェックするという概念を持っていなかったので、もったいないことにあのエルフィーが誰だったのかは今や闇の中です。(正確な日付も覚えてないし) が、時期的におそらく濱田めぐみ様だった…?という推測のもと、今も濱めぐ様のことをちらちら追っかけ、たまにメリーポピンズ(舞台)を観るなどをしています。大人になってから昔の初恋の人を見つけちゃったみたいな感じですね(???)
当時、まあ高校生だったということもありミュージカル観劇という趣味・習慣の確立までは至らなかったわけですが、東京在住会社員・女性・30代となり、LKやアナ雪きっかけに四季ファンとなったある日、あの「ウィキッド」を再演するというじゃあありませんか。シキチャン…!!
そこから10/19を迎えるまでは早かった。おそらく私と似たような原体験を抱えているファンも多い中、貴重な初日チケットが当たった者のもはや一種の責任感まで感じて「秋」劇場に向かったというわけです。
いやさすがに初日でベストコンディションのイディナ・メンゼル/濱田めぐみクオリティは出てこないのはわかってる あまりサントラ聴いてハードル上げすぎちゃいけない 全然ワクワクなんかしてないんだからね
— ニスタ (@ricky_a_u) October 15, 2023
↑開演数日前、必死に冷静になろうとしている私
2007年当時はDGの衝撃がデカすぎてストーリーの細かいところは正直あまり覚えていないのですが、それも逆にラッキーということで新鮮にも楽しめました。
10/19 当日の様子
役者さんの詳細な所作等というより、私の心境を中心にお届けします(需要)
実は「初日」という概念の現場に行くのは長年追っかけていた安室ちゃん現場を通しても多分初めて。 会場に着くなり、やはり熱気がすごい。この人たちがきっと私のように(私以上に)今日を待ちわびてた人たちだと思うとすでに胸が熱く… このご時世の中無事開演しそうってだけでももうよかったなあ😢と
四季のスタッフさん(バイト+普段は見かけない社員っぽい方々)もたくさん来ていらっしゃる。きっとちよき社長もいらっしゃったのでしょう。この場を用意してくれてありがとう…
キャスボ。
初日はやはり三井さん!エルサでどんどん深みと強さを増していった三井さんのエルファバ、楽しみすぎる。でも推し(?)の岡本瑞恵さんのエルファバも見てみたかったなあ…という心残りも実はありました。このときまでは。
いよいよ開演時間。マナー喚起の影アナもウィキッド仕様。うう…(もう何でも泣ける)
(どうでもいいけどウィキッドやアラジンの影アナは作品仕様になってるけどアナ雪とかは通常仕様なのなぜ?)
そして
GoodNewwwwwwwwwwwws!!!!!
(´;ω;`)ブワッ
以降、時系列に雑多な心の声をお届けします。 ※ネタバレあり。すでに観劇した人向け
なお、2007年当時見て以来ストーリーは結構忘れており(あれだけ衝撃を受けておいて…汗)、前提知識は公式HPに載っている程度のあらすじ、「オズの魔法使い」原作、サントラです。
- グリンダ、悪い人いなくなってよかったね~みたいな雰囲気出してるけどこの人エルファバを裏切ってこういうポジションにいるんだったっけ?それとも…?
- よく名前はきいてたけどこの方が真瀬さん。スタイル良…腕の長さとハイトーンどうなっとる??
- 母親の不倫相手、普通にクソ野郎やないかい。なんでそんな怪しいもん飲ますねん。すべての元凶…こいつがオズの魔法使いその人だったってオチありそう(御明察)
- エルファバが生まれる瞬間にウィキッド(というかエルファバ)のメインテーマ流れるの印象的。こういうのミュージカルっぽくていい
- 緑の赤ちゃん結構生々しい
- そういえば緑って欧米だとそれこそ邪悪というイメージがあるらしい(?)のでそれもあっての色設定なんだろうか
- ウィキッドといいアナ雪といい、竹芝にいる父親キャラは娘を呪縛しすぎでは。しかも長女が悪い魔女と呼ばれてしまうのも似てる…
- 三井エルファバが出てきた時の拍手!四季作品では珍しいのでは?みんな本当に待ってたんだねえ
- サントラに入り切ってない台詞・シーンが結構多いんだな
- 大学入ってから、周りにかみつくエルファバ始め結構コミカルなシーンが多くて面白い。三井さんはエルサのシリアスなイメージがあったので新鮮。かわいい。と、面白く描いているとはいえつらい人生だったね…
- グリンダが記憶以上に頭空っぽで笑った。杖のかわいい持ち方… とはいえグリンダ、一応魔法使いになりたいっていう望みはあるんだね
- 「魔法使いと私」。エルファバの最初の見せ場きた。三井さん予想以上にパワフルで素晴らしくてもう泣ける。岡本エルフィー見たかった…という不毛な思いはこの辺から消えゆく
- フィエロきた。イケメン設定とはいえ美青年すぎるが???
- ボックに声かけられてからのネッサはエルファバにちょい塩なように見えた。仲良しに見えたけどネッサはエルファバのことをどう思っているのだろう…。
- Dancing Through Lifeがエルファバ・グリンダの関係性においてこんな重要な曲だったとは。変な帽子を贈るという悪意が善意になって返ってきて、それに善意でさらに返すグリンダ。ヘンテコダンスがあんな胸熱シーンになるなんて聞いてませんよ
- Popular。コメディエンヌっぷり炸裂。キラキラ~キラキラ~
- ディラモンド先生~!!
- なるほどフィエロの株はここで上がるのか。ただのチャラ男ではなかった。そしてこのライオンがあのライオンということなのね
- (オズのおじさんが黒幕なことを思い出してきた私)な~にがセンチメンタルじゃ
- 原作にも出てきた翼のあるサル、こうやって生まれてきたのか。えぐい…
- Defying Gravityが来る予感…(姿勢を正す)
- 空飛ぶホウキもマントも現地調達して魔女の姿になったのか。巧い…凄い…。
- エルファバの決意もすごいけどグリンダの板挟み具合もつらいだろうなあ…
- 邪魔など、””””させない””””!!!!(ガナりめっちゃかっこいい!
- 嗚咽(客席のあちこちで)
- 嗚咽(自分)
そして幕間
いきててよかった
— ニスタ (@ricky_a_u) October 19, 2023
- 2幕。グリンダはすっかりオズの魔法使い側について人気者になってもどこか満たされない様子。フィエロとは全く嚙み合ってない。真瀬さんがこの時の衣装似合いすぎ。たしかにこの衣装宝塚でもありそうよね
- オズのおじさんが歌う「ワンダフル」はPopularのオズおじさん版のように見えた。周囲が自分をよく見てくれればいいよね~ という。「騙し騙され生きよう」というフレーズを100%否定できなくなった私、大人になってしまったな… そしてエルファバ、この呼びかけに一瞬揺らぎそうになった?という解釈でよい?
ネッサ役の若奈さんにアリエルのイメージがあっただけに2幕でのドロドロぶりがかなりショックだった。1幕でもちらっとよぎったけど、実はもとからエルファバのこと好きではなかったんだろうか…。そうであってもなくてもつらいシーン。昼ドラのようでもある。
As Long As You're Mineは曲単体では正直そこまで…だったけど、ストーリーの中に織り込まれるとやはり感動した。その後、まさかあんなことになるとは。
- フィエロのことで言い合いになるエルグリのやり取りが意外とコミカルさがあって救われた。その後フィエロが銃にくくりつけられたシルエットでカカシか!と気づいた。パッと見の軽さとカカシをかけてるんだとしたらめっちゃすごい。
- ネッサが本当につらい人生だった。あの悪のマグゴナガルみたいな悪のメリル・ストリープみたいなモリブルとかいう女許せんな。2幕序盤で「ネッサがエルファバの弱点です」と言ってしまったグリンダ、それがモリブルのコレを引き起こしてしまったと気づいたらいったいどうなるのか…(と思って観ていたけどそれは描かれなかった)
- No Good Deed(闇に生きる)もサントラで聞いてるだけではそこまで…だったけれど、このときエルファバが置かれた状況を思えばなんたる凄まじい曲なのか。正義感や善意がすべて空回りし、でも信念を捨てられず、邪悪な魔女として見られて生きていくことを選択するこの覚悟。絵面は完全に(もちろん演出として意図的に)悪い魔女なのだが、彼女以上に強く優しい人がいようか…ああ…
- モリブルがネッサを死なせたと明かされる場面。お人形でいればいいとモリブルに言われる場面。ああ…
- エルファバがドロシーを閉じ込めているシーン。(「オズの魔法使い」の流れ的に)ここでエルファバが死んでしまう…?と生唾を飲む。
- ↑の状態で聞くFor Goodはやばすぎるでしょう。ミュージカルTV(NHKでやってる「クラシックTV」の番外編) で見た、咲妃みゆさん/ケリー・エリスさんのデュエットが良くて、ずっと聴きたかった曲。客席からきこえるすすり泣きに引っ張られたのもありまた号泣。グリンダは良い魔女としてまた人前に戻るわけだが、この別れを経て偽りの姿をやり通す覚悟よ…
- そしてオズのおじさんと悪のマグゴナガルをシメるグリンダ。エルファバでなくグリンダがこれをやることの意味よ…(後述します)
- カカシになったフィエロと生きていく決意をしたエルファバ。グリンダにも生きていることを伝えずに…あああ…
- 「想いを託してくれた人のためにもこの身を捧げます」「良い魔女グリンダとして」サントラで何気なく聞いていたフレーズが鉛のごとき重さでのしかかってくる・・・そこで流れる""Good News!"" ""死んだぞWICKED!"" 言葉にならない
- 終劇
- 嗚咽
- カテコ。万雷の拍手とはこのこと。讃えずにはいられない
- ではなんかエルファバのメイク変わった?と思ったら三井さんが泣いてメイクが落ちちゃったのかな?
- 一度「ご来場ありがとうございました」的アナウンスが入ったけど鳴りやまぬ拍手。わかる
まあしにたいは大袈裟かもだけどなんか家に帰りたくない 竹芝に留まらせてくれ (ということで無意味にタリーズに居座る)
— ニスタ (@ricky_a_u) October 19, 2023
まとめ
Defying Gravity
観劇前からわかっていたことですが、もうとにかくDefying Gravityだけでチケット代なんて余裕で元が取れました。 三井さん、本当にありがとう。これはキャラクター的なものだろうけどエルサのときより少し声が太い気がしました。岡本さんや濱めぐ様の方が声質的には太いイメージだったのですが、三井さんの力強いDGにもう岡本エルフィーへの未練は雲散霧消しました。(小林さんもお聴きしたいですが)あんたがエルファバや。本当にかっこよかった…。
パフォーマーのすばらしさは大前提として、なんでこの曲こんなに感動するんだろう?と観劇後にちょっと考えてみたところ、
- 護衛たちに追いつめられている緊迫した状況
- 曲の中でさらに状況と感情が動いていき徐々にボルテージが上がっていく
- ラストのカタルシス
という構成があまりにも劇的だからなのかなと思いました。
特に「徐々にボルテージが上がっていく」表現がめちゃくちゃ巧い気がしています。(もちろん素人意見ですが)
1つは
- オズ陛下に謝っちゃいなさいよと(エルファバによかれと)説得するグリンダ→あくまで不正を正したいと断るエルファバ
- グリンダについてきてほしいと頼むエルファバ→その選択はできないグリンダ
- それでも(お互い納得した上で)別離を選ぶ二人
という今後の運命を決定づけるめちゃくちゃ重要な会話が目まぐるしく進んでいく点。 また、そんな会話がされている中で
- 自分の魔法の使い道の決意を固めていくエルファバ。
- その中でホウキを掴み、黒いマントを纏い、ステレオタイプな悪い魔女の姿へ近づいていき、WICKED誕生(タイトル回収)を予感させる
- 曲が盛り上がるにつれエルファバも物理的に高い位置へ昇っていきラストを予感させる
という視覚的な点、そして何より楽曲と歌い手(メイン・コーラス)のすばらしさが相まって、ミュージカルというもののポテンシャルが余すことなく発揮された名シーンになってるのかなと思っています。サントラで聞いてるだけでも大盛り上がりなのに、ストーリーをなぞりながらみるとさらに輝きを増すという。
書いているだけで興奮してきたのでもう1回(1回とは言っていない)見たい…
エルファバ・グリンダ・ネッサの相補関係
ストーリーを通して考えてみると、ネッサローズ・エルファバ・グリンダは三者それぞれに「私が欲しいものをあの子は持っている」という関係だったように思います。(相補的とは言わないかもですが…) 例えば
- エルファバになくてグリンダにあるもの:周囲からの好意
- グリンダ→エルファバ:フィエロと魔法の才能
- ネッサ→グリンダ:もちろんボック
- エルファバ→ネッサ:両親からの愛情
みたいな感じで。
特にネッサは実はエルファバに対して尊敬・嫉妬・疎ましさなど入り混じった複雑な気持ちを抱いているようにも見えて、突っ込んで描いてみてほしかったな~という気はします。(尺的にしょうがないけど)
この3人が含むところなく仲良くいられる世界線があったらいいなあと思いますが、でもこの関係性が物語を引っ張っているんですよね…。つら…。 進撃の巨人みたいに現パロしてくれないでしょうか(笑)
やはりメインなのはエル・グリの二人なわけで、この二人の補うような関係性が結果的に黒幕をシメたのがこの作品のミソですね。
オズの不正を正そうとしたのはもちろんエルファバで、力強く1幕ラストで飛び立つわけです。が、2幕では自分が虐げられ、ネッサを傷つけ(しかも結構ひどい傷つけられ方をし)、ネッサを失い、唯一の味方だったフィエロも失い、グリンダともやはり決別しNo Good Deed(闇に生きる)の境地に達します。
はっきり言って絶望的状況なのですが、それでも信念を曲げず邪悪な魔女と言われてもやってやる!というのがここです。いわゆる闇堕ちと絵面は似てるがむしろ真逆な強さを発揮するこの場面。これだけでもエルファバの高潔さにやられて相当やばいのですが、この絶望の後にグリンダが来てくれるのがもう最尊(読み:さいとうとい)シーンなわけです。
エルフィーが全てを失った後に残ったのは、希望の光たるグリンダでした。パンドラの箱のごとく。Defying Gravityのときにグリンダがオズ側に残ったからこそ、エルファバはグリンダに望みを託すことができたんですよね。二人が何もかも違ったからこその結末です。 もう、お上手!!!!としか言いようがありません。
No ”Good” Deedの後、For ”Good”が歌われるのも絶望→最後のたった一つの希望を暗示していそうでやばい。(ここは日本語の惜しいところ)
(なのに、水に溶けるエルファバを見ることしかできないグリンダ…もうやめてくれ…。)
そして、この後に見るキャッチコピー
「何もかも違うあなたがいる、だから世界は美しい」
「何もかも違うあなたがいる、だから世界は美しい」(反芻)
も~~~天才しかおらんのか??
気になること
とまあオズおじさんを倒すという最後の希望は提示されるのですが、グリンダはあの後エルファバが死んだと思い込んで生きていくのでしょうか。
「水に溶けるなんて馬鹿な噂だ」というフィエロの言葉をグリンダも聞いているので、落ち着いたらエルファバを探し出して再会してもおかしくはなさそう(してほしい)です。
でも誰にも見つかりたくない、というエルファバの意思を尊重し、生きていることに薄々気づいてもあえて会おうとはしない…ということも…
2023読書ログ
読了
- ABC殺人事件/アガサ・クリスティ
- アクロイド殺し/アガサ・クリスティ
- そして誰もいなくなった/アガサ・クリスティ
- 幼年期の終わり / アーサー・C・クラーク
去年読んだプロジェクトヘイルメアリーが面白かったのもあり、これを読んでるあたりで結局SFとミステリがいちばんワクワクするじゃんと気づいてしまった。ハヤカワの回し者ではない。この後SFを読むようになる。 - 都市と星 / アーサー・C・クラーク
- 三体/劉慈欣
VRゲーム三体の中身が明らかになっていくにつれ、何食ったらこんなん思いつくんやと声に出しそうになった。(真面目に回答するなら、作者の知識量所以だと思う) - 火星の人 / アンディ・ウィアー
- 夏への扉 / ロバート・A・ハインライン
- 82年生まれ、キム・ジヨン
- 暇と退屈の論理学
2024年へ持ち越し積読
- 華氏451度
- 月は無慈悲な夜の女王←これはもう挫折
- 虐殺器官
- 愛されなくても別に
- あと、光る君への攻略用に源氏物語か枕草子関連本を読みたい。
Rina Sawayama Hold The Girl東京公演がよすぎた
2023/1/20(金)に有明にある東京ガーデンシアターでのRina Sawayamaのツアーに行ってきて、客席の雰囲気も含めとても楽しかったのでまとめ。
なお、自分はRina Sawayama氏の楽曲(歌詞というよりサウンド面)が好きで、Spotifyでよく聴いてはいるけど大ファンって程ではない。でも今年のアルバムHold The Girlが良かったし、過去のアルバムも好きだし、来日するんなら見ておこう!と軽い気持ちでチケットを買ったくらいの熱量。だった。
入場前
まず、会場に着いたときにファンたちがみんなおしゃれでびっくりした。色遣いが派手。
地味なオフィス着で行った私が肩身狭い。平日だしもうちょっとスーツとかいてもよくない?
そしてゲイカップルらしき人たち、レインボーフラッグを持った人たちが多くてクィアアイコンとして大きな支持を得ているのが開演前からひしひしと伝わってきた。
(話逸れるけど、街ゆく女性二人組を見てレズビアンカップルだって認識できたことがない。ゲイカップルは暫定ノンケの私でも外見でわかることがある。この非対称性何なんだろう)
Rina SawayamaがLGBTQ+コミュニティを支持していること、作品にもそういうメッセージ性が込められていることは一応知識として知ってはいたけど、こんなに熱烈に想われているとは恥ずかしながら知りませんでした。
席
ライブの前日に発券した際、「4階の端っこ」という席だったので見え方はあまり期待していなかったのだが、座ってみたら意外なほど近い。本当にここ4階?って思ったくらい。ガーデンシアター、以前宝塚宙組を見に来たことはあるんだがこんなに全方位的に見やすい会場だったとは。
開演後
全体を通して、エンパワメントや希望が根底に流れているのが伝わってきて、エンタメの一つの完成形のように感じた。現実逃避ではなく、現実と対峙する力を与えてくれる現実と地続きのエンタメ…エンタメとはこうあるべきではないか。。。
尖っているように見えて実は超王道の光属性ヒーローなのよね。その辺ガガ様に通じるものも感じる。
その根底に流れる光のヒーロー性を、私は具体的にどんなところから感じ取れたんだろう。私は英語能力ゼロで歌詞から受け取れる情報量がほぼないに等しい(ひどい)のだが、彼女のMC(日本語!)、堂々とした佇まいや知性、彼女に鼓舞されている客席の熱気からじわじわとエンパワメント性を感じていたのだろうか。
以下ライブ中の諸感想。
- 歓声がすごい。観客のノリがさすがに良くて楽しい。
- 2曲目にHold The Girlがきてクライマックス感出ちゃった。喉からCD音源という感じの歌唱力も相まって、歌い上げ楽曲の神々しさよ。Minor Feeling→Hold The Girlの流れ、アルバムで聴いていても良いなあと思っていたので、ライブでもその順番維持してくれてたの嬉しい。
- Frankenstein かっこよかった。照明の使い方もミステリアスで良かったし、一度終わったと見せかけてからの盛り上がりも良かった。
- STFU!の客席爆アガりも印象的だった。前の人ガチめのヘドバンしてた。あとこのライブの予習としてこの曲のMVを見たんだけどこんな内容だったのか笑
- なんかチルな感じのパートが始まる。カジュアルに話しかけてくれるリナ様。ここのトークパートでがっつりリナ様崇拝モードに入った人も多いんじゃないかな。(客席のレインボーフラッグを見てここはsafe placeだから!って言ってたのはこの時だった記憶)
- からのchosen familyがとても感動的だった。
- J-popのカバーをやりますという流れでの楽曲チョイスが宇多田ヒカルのFirst Loveだった!彼女が宇多田ヒカルに多大な影響を受けているという豆知識や、宇多田氏自身もクィアコミュニティで人気が高いイメージは持っていたので邦楽カバーなら宇多田ヒカル歌ってくれるんじゃないかな~と予想はしていた。とはいえ私宇多田ヒカルファンでもあるのでとっっても嬉しい。歌上手い人のFirstLove、凄みがある
- 全編通じてギターの女性かっこよかった
- デビュー曲のCherryのシティポップver.がド好みだった。このアレンジは日本公演限定だったのかな?
- 恥ずかしながらこの曲をこのとき初めて聴いたのだが、大好きになりました。ライブ後に原曲もめちゃくちゃリピートしている。
- comme des garcons, XSも好きな曲なので採用されて嬉しみ
- 地獄の華金、This Hell最高に楽しかった。この曲、現世を地獄と笑いながらもパートナーと生き抜いてやるぜという生気に溢れていて好きだ。カップリングとか好きなオタクなので「大切な人×地獄」概念が大好き
なぜか今日までそういう認識がなかったけどRina Sawayamaってロックスターなのね。私の中でRina Sawayama=ダンスポップの人という印象がなぜか先行していてそういえばわりとロック色強いな?!ということに今回初めて気づいた。
結局セルフプロデュース歌手が沼
あと自分の中で大きかった気づきは、パフォーマーとプロデューサーが同一人物であることの没入感ってすげーな。ということである。
安室奈美恵オタクの私、安室ちゃんの遠縁のフォロワーとも言える(※個人的意見です)K-POP勢に何故いまいちハマり切れないんだろうな?と常々不思議に思っていた。
が、この日リナ様を見て、パフォーマーが楽曲を自分のモノにしているというか、パフォーマー自身がパフォーマンスしてる音楽と紐づいていることが私の中では重要なんだなと気づいた。
K-POPのアイドルの方々、とんでもなくストイックで人柄も良く本当に頭が下がるのだが、楽曲もコンセプトも「事務所」「運営」主導なんだよね…と思うとアイドル本人たちに没入できない感がぶっちゃけある。多人数グループだとなおさら。私が愛嬌とかファンサとかにあまり興味ないというのもある。
私の場合「この楽曲を選ぶ/作るセンス」にまず惹かれて、その後パフォーマンス見てガッツリ好きになるかならんか…という流れが主なのでセルフプロデュースできるソロアーティストがヒット率高いのだな。と自分の嗜好が紐解けてスッキリ。
音楽面をセルフプロデュースできるパフォーマンス激ヤバ女、やっぱり安室奈美恵だけなんだよな~~~と思う一方、社会への姿勢を含めたトータルなカリスマ性という意味でRina Sawayamaも奈美恵と同じ域いく(いってる?越えてる?)かも…と感じたエポックメイキングな一夜でした。 (安室オタクにこれ言わせるの凄いよ(誰) )
ガーデンシアターが自身最大キャパとか言ってないでもっともっとビッグになってほしい。なれると思う。本当にかっこよかった。
2022フィルムログ
便宜上、月ごとに分けて記入しているけれど結構適当。テレビシリーズ等、映像作品は全てここに書きます。
1月
- スパイダーマン ホームカミング
- スパイダーマン ファー・フロム・ホーム
- スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム
あれはズルい。
MCUのマルチバース設定をいまいち理解できてないのでワンダヴィジョン・LOKIあたりを復習しないと今後の展開についていけないかも - 蜜蜂と遠雷
- 偶然と想像
ちなドライブマイカーは観てない。3エピソードのオムニバス作品。淡々と面白いことが起こってる雰囲気はわりと好きだった。 - Coda(とてもよかった)
兄貴がとても好き。手話って荒ぶる感情をこんなにも真っ直ぐ表現できるのだなと感動したが、役者さんはみんな実際に聾の方々だそうで納得。健常者が聾や盲の役を演じることに反対する動きがあるみたいだけど、たしかにあの演技は手話が感情と直結している人でないと無理だ。
2月
- モアナと伝説の海(初見)
- ライオンキング(n回目)
- ウエストサイドストーリー
なんかいまいちだった。歌とダンスはよかったけど、たかだか一目惚れ、たかだか数か月?の時間軸であんなに全てをかなぐり捨てられる2人に全く感情移入できないまま終わってしまった。これが若さだと言われればそれまでだが、、、アニタ姐さんは好き。 - 平家物語(山田尚子監督のアニメシリーズ)
- 進撃の巨人 Final season(安定の面白さ)
3月
- ドリームプラン
あの父親の行動を美談にしていいものか。個人的には毒親だと思ってしまった。もちろんセリーナとヴィーナスがいいのなら私にとやかく言う資格はないけど。。。 - シラノ
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 永遠と手記人形
- 戦場のメリークリスマス
結構難解だった。おかげさまで映画鑑賞リテラシーが上がった気がする。デヴィッド・ボウイの役にそこはかとなく三島由紀夫っぽい雰囲気を感じた。鑑賞後に考察等々を漁ってみたけどあながち当たらずとも遠からず? - SHIROBAKO TVシリーズ
とっても面白。アニメや映画業界の人、実装が始まってから仕様をひっくり返されることとかきっとあるんだろうな~というSIer社員の目線で勝手に同情していたがまさにその通りだった。私も調整や作業スケジュール作成やらが主な業務なのでみゃーもりにとても共感。
なぜSHIROBAKO以外の日本アニメって学生や異世界ばかり取り上げるんだろう。年取ったオタクたちが現実に向き合って頑張ろうと思えるような、元気をくれるような作品求む - ゴールデンカムイ3期まで
- THE BATMAN
バットマンの前知識全くナシで観てしまったのちょっと失敗。ダークナイトとジョーカー観て出直します。暗闇の中の銃撃戦、カーチェイスの撮り方が面白くて印象に残っている。 - わたしときどきレッサーパンダ (よかった!)
めちゃくちゃ面白かった。暫定2022イチかも。ドキュメンタリーもよかった。ドミー・シー監督は自分と同世代のアジア系女性・しかも日本アニメのオタク(←これは作品を見ると伝わってくる)ということでさらに嬉しい気持ち。 - アベンジャーズ エンドゲーム(今後に備えて復習)
- ガンパウダー・ミルクシェイク
アクション(特に前半)面白すぎ。よいシスターフッドだった。続編作れそうな終わり方だったのでちょっと期待。
4月
- tick,tick...Boom!! (よかった)
- ファインディング・ニモ(何気に初見)
- ナイトメア・アリー(ケイト様)
- アンオーソドックス (Netflixドラマ)
衝撃。超正統派ユダヤのコミュニティに生まれた女性が抜けだすまで。 - 名探偵コナン ゼロの執行人(初見で理解できなかったので復習)
- 名探偵コナン ハロウィンの花嫁
5月
- ワンダヴィジョン(MoMに向けて2周目。何度見ても本当によくできた作品)
- (MCU)What If?
- ドクターストレンジ Multiverse of Madness
面白かったけどワンダの扱いに納得がいかない。。 - シン・ウルトラマン
シンゴジラほどはハマらなかった。
6月
- トップガン マーヴェリック
さすがに飛行シーンがすごい。生身のアクションにこだわるトムクルーズの面目躍如。人手での古い方法はもう要らないんだ、と告げられるのはアクション撮影手法にも重なるところがあったのかな。
7月
8月
- ラーヤと龍の王国(再見)
- ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン
9月
- 華麗なるギャツビー(2013 デカプリオ版)
- リコリス・リコイル 全話
- ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン 公開範囲(24話?)まで
10月
- マイ・ブロークン・マリコ
親やクソ彼氏の弱さがマリコに皺寄せされる構図。つらい。良かった。 - ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間
- ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
- ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還
フロドはサムにもっと死ぬほど感謝せい - RRR (面白)
面白!!クライマックスが5回くらいある
11月
12月
- ONEPIECE FILM RED
Adoちゃん見たさにワンピースミリしら状態で鑑賞したが普通に面白かった。ライブ会場が安室奈美恵25th沖縄すぎて別の涙が - 燃ゆる女の肖像 (n回目)
キングオブ視線映画。色の使い方とかも画がもう全て最高。 - ナイブスアウト (2回目)
- CHICAGO
ミュージカルの予習。リチャードギアって本当うさんくさいな。(ほめてる) - キャロル (n回目)
クリスマスにぼっちで恵比寿の映画館に行く苦行、に値する映画。こちらも視線映画 - 機動戦士ガンダム 水星の魔女
人生初ガンダムなのだが結構大人なドラマでびっくりしている。すれみお幸せになってくれ。
4月まで11話をリピートしてPixivでスレミオを漁ることしかできない。
まとめ
合計51本でした。
2022年で特に印象に残っているのは
2022ステージログ(11月~12月)+1年のまとめ
2022年、自分史上類を見ないレベルでミュージカルを見まくったので列挙するだけでも結構たいへんなのだが、やっと今年最後のパートまで来た。今後はこまめに書きとめるようにしよう…Twitterで中途半端に書きたい欲が満たされてしまうのよくない。
11/6(日) ライオンキング
今年2月以来のライオンキング。毎回サラビさんやナラのかっこよさにやられる。
11/12(土) NiziU Burn it Up@東京ドーム
まさかのドーム!埋まるかな?!とちょっとハラハラしながら買ったチケット。 結果、ちゃんと埋まっており杞憂だった😊
8/31代々木と同じく、個々のスキルは何の不満もないのだが、暗転時間があまりに長いのと、いくらなんでもアンコール長すぎるのが気になってしまった。天下のJYPがついていながらなんでああなるのか、ソ〇ーが悪いんか?本当にもったいなかったからしっかりしてほしいな…
まあ文句はいってもNobodyとHeartbeatでチケット代は元取れてしまったのだが!
11/13(日) アナ雪
こちらは前日にNiziUちゃんを一緒に見た友人と観劇。2階の比較的後方席だったけど物足りなさなど全然なかった。三井さんエルサのレリゴーが過去イチかっこよかった。この日は個人的に三井エルサ記念日。
12/8(木) 美女と野獣 @ 舞浜アンフィシアター
この週が自分の誕生日だったため、怒涛の観劇ウィークとしました。初日は有給を取って舞浜BB。
舞浜名物・逆光キャスボはこちら。
平田愛咲ちゃんかわいかった!黄色のあのドレスがお似合いすぎて映画から抜け出てきたかのよう…🥰でもジャスミンのときと同じくちょっと気が強くてツンデレなベルだったかな、かわいい
野獣くんもかわいくてなあ
12/10(土) エリザベート@御園座
古川雄大トート+愛希れいかエリザベートでした。 当方都内住みなのだが帝劇公演があまりに即完、名古屋に遠征することになり、結果、(昔名古屋に暮らしていたわりに)初めてとなる御園座に行った。こんなに派手に朱色だったのか…名古屋っぽい笑
宝塚版のエリザベートも見たことがあるのだが、やはり男声があるとコーラスに厚みがあっていいなあ。(ヅカ版も中性的なトートの魅力が溢れまくっており、よい)
愛希さんの1幕ラスト「踊るときは」も孤高(というか孤独にならざるをえなかったというべきか)の強さが張りつめておりかっこよかった。
12/13(火) アナと雪の女王
毎月同じ演目観劇するのやめたい、でも9列目センターという良席を持っていたので行かざるをえなかったのである。しかたがないんだなあ
初の谷原志音エルサ!志音さん、四季ファンの人々からよくお名前を聞くので前から気になっていた。 アリエル初演キャストなだけあって(?(アリエル役は美女がキャスティングされるイメージ(笑)))、お顔もきれい〜
ビブラートがよく効いた歌声で、岡本三井さんに比べてもなんだか色気のあるお声に感じました。レリゴーのロングトーンもなんか余力あるよね?!くらいに歌い切っててすごかったです。前の席のJKが志音さんオタクで、いちいち反応が良くて面白かった。笑
12/27(火) CHICAGO@国際フォーラム ホールC
ブロードウェイ・ウエストエンドのキャストが来日したツアー。
オケが舞台上にかガッツリ出ている構成ゆえ、ブラスやパーカッションの活きの良い生音が素晴らしかった。セットや衣装はシンプルだったけど、アンサンブル含めいいカラダのキャストたちのおかげで舞台上はずっと華やかだった。特に男性に感じるのだけど、ガタイの良さ故に深い響きを出せるっていうのはあるよな〜。やはり白人や黒人キャストは有利だ…
映画版も事前に観ておいたけど、舞台版の裁判シーンがあんなに小気味よいギャグや音の連なりだったとは知らず、とても面白かったな。これは完全に舞台ならではの良さだった。なお映画版は6人の女のタンゴ(正式名称忘れた)の演出が好きだな。
2022年の観劇・コンサートは(漏れてなければ)以上!
2022に見たステージ一覧
- 2/22(火) ライオンキング@有明四季劇場
- 2/28(月) 千と千尋の神隠し @帝国劇場
- 3/23(水) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 4/23(土) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 4/30(土) リトルマーメイド @静岡市民文化会館
- 5/4(水) メリー・ポピンズ @東急シアターオーブ
- 5/8(日) 【中止】李香蘭 @自由劇場
- 5/15(日) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 5/25(水) ノートルダムの鐘 @KAAT
- 6/14(火) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 6/18(土) ノートルダムの鐘 @KAAT
- 6/24(金) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 7/17(日) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 7/17(日) ミュージカル・GALA コンサート @東急シアターオーブ
- 7/30(土) アラジン @四季劇場海
- 8/20(土) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 8/31(水) NiziU/Light it Up @代々木第一体育館
- 9/1(木) Perfume/PLASMA @日本ガイシホール
- 9/27(火) 劇団四季/バケモノの子 @四季劇場秋
- 9/29(木) 宝塚月組/グレートギャツビー @東京宝塚劇場
- 10/22(土) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 10/27(木) Bruno Mars @東京ドーム
- 11/6(日) ライオンキング @有明四季劇場
- 11/12(土) NiziU/Burn it Up @東京ドーム
- 11/13(日) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 12/8(木) 美女と野獣 @舞浜アンフィシアター
- 12/10(土) エリザベート @御園座
- 12/13(火) アナと雪の女王 @四季劇場春
- 12/27(火) CHICAGO @国際フォーラム ホールC
「アナと雪の女王」がゲシュタルト崩壊しそう笑
今年はコロナ禍でライブが少なかったということもあるのだが、とはいえミュージカル、しかも特定の演目に偏りすぎた(笑)ので、2023年はちょっと気になるアーティストのライブにフラッと行くとか、回数を減らしても幅を広げる方に注力したいかも。まあWICKEDは絶対通いますが・・・
何にせよ2022年大満足でした!