わりとこうアムログ

宇多田ファンだけど結局安室ちゃんについて考えたり調べたりしたことを記録する羽目になった    「宇多田ファンによるアムログ」と同じ

元10代女子みんなに見てほしい響け!ユーフォニアムというアニメ

響け!ユーフォニアムというアニメが凄い。

けいおん!が好きだった私は、京アニの描く「女子部活モノ」作品ということでユーフォ放送1期(2015年)前から期待していました。しかしその期待を上回るクオリティに毎週圧倒されることに・・・

 

最初見たとき、何に惹かれたかと言うと

久美子が1期1話冒頭のコンクールで放ったセリフ

「本気で全国行けると思ってたの?」

 

こういう部活モノって「クライマックスで熱血主人公がなんか良いこと言ってシメる」的展開がよくあるけど、私はそれにあまり共感できなかった。熱量とかやる気だけで弱小が強豪に勝つ、そういうストーリーって長年ストイックな努力を重ねてきた人たちに失礼じゃないか??やる気なら他校にだってあるんだよ!(と思ってたので、高校時代テニス部の友人に「本気でインターハイなんて行けると思ってるの?」的なことをけっこう言ってた・・・(クソ))

 

でも、この作品はそうはならないんだろうなと期待できた。

 

また、久美子が北宇治高校に入った理由も良い(「知り合いがいない高校に行きたかった」)。久美子は物事に正面から向き合うのをめんどくさがるタイプなようで、それも私的にはすごく共感できた。

 

実際、なんとなく入っちゃった吹奏楽部で人間関係のトラブルに巻き込まれるも、それを自ら積極的に解決していくわけじゃない。トラブルの存在自体はけっこう敏感に察知するも、ここまで訊いたら踏み込み過ぎかな、失礼かな、みたいなビビリ要素が見てとれる。(そういう部分を再現してる声優さんの演技もめっちゃいい)

 

で、1期8話ではそういうとこを麗奈に「性格悪い」と見抜かれちゃうわけですね。

 

なんとなくあの子は「皆」とは違う、ということをお互いに感じ取っていた久美子と麗奈。その気持ちを吐露し合う1期第8話は神回だった。

憧れ、尊敬、共感、好意、いろいろな感情が混ざって、久美子が自分のことを「雪女(麗奈)に魅入られた人間」に例える表現はたしかにしっくりきた。疑似恋愛的ともいうのだろうか。

久美子と麗奈の関係を、ただの友情でも恋愛でもなく「引力」と名付けた京アニ様もさすが。

 

ここでスゴイなと思うのは、久美子が麗奈にエロい?視線を向けていたこと。

ちょっとわかるんだよなぁ、同性の友人をそういう目で見てしまう気持ちが・・・(※ガチ百合じゃないです)温泉で友人の裸見てちょっと照れくさくなるような?我々アムラー女子が安室ちゃんに向ける目線のような?(「マリア様がみてる」の赤薔薇姉妹あたりにも似てるかも・・・)

まぁ上手く言えないけど、そんなニッチな、中間色みたいな感情をよくぞ拾ってくれた!と思うわけです。しかもそういう目線が、このアニメ全体を通して表現されてるからすごい。

原作者の武田先生が女性っていうのが大きいんでしょうね。男性には書けない感情だと思う。

 

 

そういった中間色的な感情とは対照的に、コンクールのシーンでは「極み」 の感情が表れててまた熱い。みんなの呼吸が聞こえてくるような描写にこちらの息まで止まってしまう。そういった、張り詰めた「息」みたいなのが伝わってくるのはちはやふるにも似ているかも。

熱血とは言えないタイプの主人公久美子が、そんな激しい感情を感じながら成長していき、あすか先輩や麗奈、姉麻美子と距離を縮めていく姿に2期はとても引き付けられました。
原作の文章と合わせて何度も見返したい作品。
キルラキル進撃の巨人と並んで万人に進めたい作品。